そば屋開業ガイド第1回

【そば屋開業ガイド①】

そば屋開業は本当に儲かるのか?

小さく開き、整えて回し、価格を守り、地元と育つ。そのために、まずは数字で「成立する形」を置きます。

このガイドが想定するのは、大型店ではありません。
「一日客数50〜100人以下」の小さな蕎麦屋が、無理なく儲かり続けるための設計です。
思いだけで始めない。設計を整えてから始める。ここが出発点です。

前提を決める(20席・月20日営業)

「小さく開く」ために、まず前提を固定します。
前提が曖昧だと、売上も人員も原価も、すべてがブレます。

  • 席数:20席
  • 営業日:月20日(週2日休み/これから飲食店も2連休を取る時代)
  • 営業時間:昼中心(夜は基本想定せず、予約宴会のみ受け入れ)

客単価は1,400円(売りたい順に並べる)

「整えて回す」ために、メニューは増やしません。
売りたいものを上に置き、迷いを減らし、流れを整えます。

  • 店長おすすめセット 1,400円
  • 天ざる 1,600円
  • かけそば 1,000円

平均客単価は1,400円。この数字を軸にします。

売上モデル:60人で成立する

まずは「一日60人」を置きます。ここが損益分岐点の目安です。
60人で成立させ、そこから上を「余力」にしていく。これが小さな店の強い形です。

1日売上(60人)
84,000円
月商(60人×20日)
1,680,000円
60人 × 1,400円 = 84,000円
84,000円 × 20日 = 1,680,000円

100人来たらどうなるか

60人を超えた分は、そのまま余力になります。
「地元と育つ」には時間がかかります。最初から100人を前提にせず、60人で耐える設計が強い。

1日売上(100人)
140,000円
月商(100人×20日)
2,800,000円
100人 × 1,400円 = 140,000円
140,000円 × 20日 = 2,800,000円

店長年収600万は現実的か

目標は「60人で損益分岐点」。それ以上の上積みが、年収の伸びになります。
最初から大きく狙うより、成立ラインを固めるほうが強い。背伸びをしない設計です。

原価の目安(ここでは怖がらない)

「価格を守る」ために、原価の骨格を先に押さえます。
国内産そば粉の価格を、1kg=1,000円とします。1食あたり粉100gなら、粉原価は100円です。

そば粉 100g = 100円(1kg=1,000円の場合)
つゆ・薬味 = 30円(目安)
合計 = 130円

この段階では、細かい配賦や揚げ物原価まで詰めません。
まず「数字で成立する形が見える」ことが、開業の不安を減らします。
ここが見えると、値下げで無理に集客しようとしなくて済みます。

まとめ

小さな蕎麦屋は、20席でも成立します。
60人・客単価1,400円・月20日。まずはこの設計を置く。
思いは大事。でも、思いだけで始めない。設計を整えてから始める。
不安は消えませんが、具体的になります。

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