そば屋開業ガイド第8章

第8章 地元のお客様が、店を全国へ連れていく

そば屋開業ガイド|第8章

まず、今日来てくださった方を大切にする

全国からお客様を呼ぼうとする前に、今日来てくださった地元のお客様を大切にしてください。

店を最初に支えてくれるのは、近くに住むお客様です。

一度来た方が、もう一度来てくださる。

家族や友人を連れてきてくださる。

「あのお店の、あの蕎麦がおいしい」

と誰かに話してくださる。

その積み重ねが、店の評判を少しずつ遠くへ運びます。

小さな蕎麦屋は、最初から全国に向けて大きな声を出す必要はありません。

まずは、目の前のお客様に喜んでいただくこと。

そのお客様が、また来たいと思い、誰かに話したくなること。

地元で信頼される店になることが、遠くのお客様にも届く力になります。

たくさん話すことだけが、温かい接客ではない

お客様は、店主と長く話すために蕎麦屋へ来るわけではありません。

おいしい蕎麦を食べ、気持ちのよい時間を過ごすために来店します。

たくさん話しかける必要はありません。

顔を覚えていれば、

「いつもありがとうございます」

と声をかける。

困っていれば、そっと案内する。

必要以上に近づかず、落ち着いて食事のできる距離を保つ。

一人でも入りやすい。

大切な人を安心して連れてこられる。

そう感じてもらえる店が、温かい店だと思います。

接客は、にぎやかである必要はありません。

店の考えが伝わり、お客様が安心して過ごせることが大切です。

Googleマップも、店の入口です

今のお客様は、来店前に店を調べます。

営業時間。
定休日。
メニューと価格。
駐車場。
支払い方法。
店内の様子。

情報が分からなければ、良い店であっても来店をためらいます。

ホームページは、最初は一ページでも構いません。

立派なデザインより、必要な情報が迷わず分かることが大切です。

Googleマップやホームページは、常に新しい状態にしてください。

看板メニュー、店内、入口、駐車場の写真も用意します。

とくに初めて来るお客様にとって、駐車場や入口の分かりやすさは大切です。

「行ってみたいけれど、少し不安」

という気持ちを、来店前に減らしてあげること。

それも、お客様への親切です。

喜んでくださったお客様には、

「よろしければ、Googleでご感想をお聞かせください」

とお願いしてもよいでしょう。

レジの近くに、口コミ投稿ページへつながるQRコードがあれば、お客様も投稿しやすくなります。

良い評価を書くことを求めるのではありません。

店で過ごした率直な感想を、次のお客様へ伝えていただくためのお願いです。

開店は、静かに始める

開店初日から、大勢のお客様を集める必要はありません。

チラシを大量に配り、いきなり満席にすれば、店主もスタッフも慣れていない中で営業することになります。

料理が遅れ、店の流れが崩れた状態で、最初の口コミが付くのはもったいないことです。

知人や地元の方を中心に、人数を限ったプレオープンを行う。

一度営業して、流れを直す。

もう一度プレオープンを行い、料理や接客を整える。

そして、静かに通常営業を始める。

小さな蕎麦屋は、最初から大きく見せる必要はありません。

じっくり育てた方が、強い店になります。

地元の信頼が、店を遠くへ連れていく

第4章では、こだわりをお客様に伝わる魅力へ変え、伝え続けることをお伝えしました。

第5章では、誰かに話したくなる商品をつくることを考えました。

そのこだわりや商品が、地元のお客様の中で記憶に残ると、少しずつ言葉になっていきます。

「あのお店は、くるみそばがおいしい」

「あのお店は、季節の小皿まで楽しめる」

「遠くから来た人を連れて行きたい」

そうしたお客様の言葉が、店の評判になります。

その評判が、Googleマップや口コミ、SNS、紹介を通じて、少しずつ遠くのお客様にも届いていきます。

全国に向けて大きな声を出さなくても、地元で積み重ねた信頼が、店を外へ連れていってくれます。

「この蕎麦を食べたくて、遠くから来ました」

と言っていただけたら、これほどうれしいことはありません。

まとめ

全国からお客様を呼ぼうとする前に、今日来てくださった地元のお客様を大切にしてください。

一度来た方が、もう一度来てくださり、家族や友人を連れてきてくださる。

その積み重ねが、店の評判を少しずつ遠くへ運びます。

Googleマップやホームページは、来店前のお客様にとって店の入口です。

営業時間、メニュー、価格、駐車場、店内の様子を分かりやすく伝え、不安を減らしてください。

開店は、最初から大きく見せる必要はありません。

地元のお客様との信頼を積み重ねることが、遠くのお客様にも届く力になります。

次章では、あなたの店の「あの蕎麦」を、大西製粉と一緒に考える流れをお伝えします。

トップページに戻る